医療法人 はなさきクリニック

愛知県清須市の呼吸器内科、内科、アレルギー科、小児科
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メタボリックシンドローム

メタボリックシンドロームとは

肥満症や高血圧、高脂血症、糖尿病などの生活習慣病は、それぞれが独立した別の病気ではなく、肥満ー特に内臓に脂肪が蓄積した肥満(内臓脂肪型肥満といいます)ーが原因であることがわかってきました。メタボリックシンドローム(英 metabolic syndrome、別名-代謝症候群)とは、内臓脂肪型肥満(内臓肥満・腹部肥満)に高血糖・高血圧・高脂血症のうち2つ以上を合併した状態で、以前よりシンドロームX、死の四重奏、インスリン抵抗性症候群、マルチプルリスクファクター症候群、内臓脂肪症候群などと呼称されてきた病態を統合整理した概念と考えられます。

メタボリックシンドロームはなぜ危険?

「肥満症」、「高血圧」、「糖尿病」、「高脂血症」は単独でも動脈硬化の危険因子といわれていますが、これらが多数重積すると相乗的に動脈硬化性疾患の発生頻度が高まることがわかってきました。

たとえば日本の企業労働者12万人を対象とした調査では、軽症であっても「肥満」、「高血圧」、「高血糖」、「高トリグリセライド(中性脂肪)血症」、または「高コレステロール血症」の危険因子を2つ持つ人はまったく持たない人に比べ、心臓病の発症リスクが10倍近くに、3~4つ併せ持つ人ではなんと31倍にもなることがわかりました。

このように、たとえ異常の程度は軽くても複数の危険因子が重複しているケースでは、動脈硬化が起きやすいため早期より適切な管理、治療が必要になるというわけです。

メタボリックシンドロームの診断基準

世界でメタボリックシンドロームの診断基準は異なりますが、2005年日本肥満学会の基準では

腹囲男性85cm、女性90cm以上が必須。かつ
1.血圧130/85mmHg以上。
2.中性脂肪150mg/dL以上またはHDLコレステロール40mg/dL未満。
3.血糖110mg/dL以上。

の3項目のうち2項目以上を満たすものとされています。
 

メタボリックシンドロームの治療

基本的に生活習慣病一般が「苦しい」とか「痛い」などの症状がでる疾患ではないため、その治療は「自覚症状の緩和」ではなく、この病態を長期間・慢性的に放置させた結果として生じてくる「合併症」を予防することが目標となります。

メタボリックシンドローム(代謝症候群)の場合、動脈硬化の発生・進展防止が治療目標となり、そのための脂肪蓄積の進行防止・解消を目的に食事療法による摂取カロリーの適正化と、脂肪燃焼を促す目的での運動療法が基本になります。更に、食事・運動といった生活習慣の改善により解消されない病態(耐糖能異常-高血糖、脂質代謝異常-高コレステロール・高中性脂肪、高血圧など)に対しては薬による治療を並行して行う場合があります。

当院での治療の特色

当院では患者様の希望に応じて、個々の患者様にあわせた生活習慣病の療養計画を作成いたします。そして患者様と互いに協力して無理のない食事・運動といった生活習慣の改善の目標をたて、それを3ヶ月単位で評価しながらより良い状態を目指すことをまず第一におこなっていきます。

残念ながら生活習慣の改善のみでは不十分の場合や、重症の場合は降圧薬、血糖降下薬、コレステロール、中性脂肪の降下薬などによる治療をそれぞれの疾患のガイドラインに基づいて行います。

また喫煙は個別の動脈硬化の危険因子である事が医学的に証明されているので、禁煙努力も並行して行っております。

血圧が高いといわれた方、血液検査で血糖やコレステロール、中性脂肪が高いといわれた方、最近体重やウエストが気になる方などお気軽にご相談ください。